統一原理より救われるまで【救い】③ 相馬浩

「ヨハネの黙示録第二十二章十八、十九節、『この書の預言の言葉を聞くすべての人々に対して、わたしは警告する。もしこれに書き加える者があれば、神はその人に、この書に書かれている災害を加えられる。また、もしこの預言の書の言葉をとり除く者があれば、神はその人の受くべき分を、この書に書かれているいのちの木と聖なる都から、とり除かれる。』と書かれてありますが、原理講論は聖書のみことばを勝手に書きかえて、まちがった解釈をしてしまったのではないのですか。聖書のどこにもエバとサタンとの淫行の罪は書かれていません。聖書は三日目にイエス様がよみがえったと書かれていますが、あなたはそれを信じますか。」
「申命記第十八章九―十四節、「あなたの神、主が賜わる地にはいったならば、その国々の民の憎むべき事を習いおこなってはならない。あなたがたのうちに、自分のむすこ、娘を火に焼いてささげる者があってはならない。また占いをする者、卜者、易者、魔法使、呪文を唱える者、口寄せ、かんなぎ、死人に問うことをする者があってはならない。主はすべてこれらの事をする者を憎まれるからである。そしてこれらの憎むべき事のゆえにあなたの神、主は彼らをあなたの前から追い払われるのである。あなたの神、主の前にあなたは全き者でなければならない。あなたが追い払うかの国々の民は卜者、占いをする者に聞き従うからである。しかし、あなたには、あなたの神、主はそうする事をゆるされない。』。あなたがた統一教会で売っている印鑑や、姓名判断などの占いは、聖書ではしてはいけないと書かれています。」
「ヨハネの黙示録第十八章十二、十三節、『その商品は、金、銀、宝石、真珠、麻布、紫布、絹、緋布、各種の香木、各種の象牙細工、高価な木材、銅、鉄、大理石などの器、肉桂、香料、香、におい油、乳香、ぶどう酒、オリブ油、麦粉、麦、牛、羊、馬、車、奴隷、そして人身などである。』。統一教会で扱う印鑑や大理石の壷はここに書かれています。あなたがたの売り歩いているものは聖書には書かれているのですよ。あの壷は原価五千円ぐらいなのに二百万、三百万円で売りつけている事がわからないのですか。」
自分の心は動揺した。「まさか……。原理がまちがっているなんて、信じられない。これは何かのまちがいだ。お父様、どうか助けてください。聖書が真実だなんて。そんなはずはない。自分は何なんだ。神とはいったい何なんだ。そんなものは無いのかも知れない。」心の中は完全に動揺していた。原理の兄弟姉妹の顔と、祈っている姿が浮んだ。印鑑、壷、高麗人参茶、そして導いてくれた人たち。「あれが全部まちがいだなんて信じられない。自分は何のために生きているのだ。
その瞬間、生きる希望が失われた。自殺。自分の頭の中をかすめた。ちょうど窓のそばに座っていた。「ああ、ここから飛び込めば。」そんな思いが来た。心の中は空虚であった。