統一原理より救われるまで【再三の連絡と統一原理】①　相馬浩

一年後、また別の男の人から電話があった。本当にしつこいところだと思っていたが、「先生がまたお会いしたいと言っていました。」と言うので、また会うことになった。御先祖様の供養ということで寮の部屋でお香を焚いたりした。自分は先祖様のためだと思っていた。

数日後、一人の女性と共にまた来た。その女性が私の担当となった。この女性（B子）により、私は原理運動へと入って行った。

まず、展示会へ行くことになった。前二回の苦い経験があるため、今度は何を買わなければならないのだろうかと言う不安でいっぱいだった。とにかくお金はあるだけ以上は出せないと思った。

展示会へ行った。あの雰囲気、自分の番となった。先生と呼ばれる霊能者の先生が来た。話をしているうちに、また高麗人参茶を買わなければならなかった。今度は選択が迫られた。十個か十五個か。十個（八十万円）、十五個（百二十万円）。十個なら現金だけど、十五個では財形貯金も下ろさなければならない。決心の時。十五個を選んだ。

そう決心した私はほめられ、自分自身も以前決めた時と違う気持であった。そこでその先生は、「あなたは真理を学ぶ必要がある。」と言い、三つの業をするように言われた。

第一の業は、霊薬業。毎日人参茶を飲むこと。

第二の業は、真理の業。それはビデオセンターへ行って真理を学ぶということだった。

早速それらは始まった。

寮から歩いて十分の所で、小岩駅の近くにビデオセンターがあった。そこのドアには、「江戸川教育センター」と書かれてあった。

二階に上がっていくと喫茶風の部屋があった。ビデオ専用室が隣にあり、話をしてビデオを見る形になっていた。夜遅くまでやっていて、カウンセラーの人たちは若いし、ずいぶん熱心だなと思った。仕事はどうしているのだろうと感じた。第一、お金らしいお金は取っていないからだ。人参茶や壺を売った儲けで経営しているのかもしれないと思った。